Amazon EBS とは?EC2 にアタッチする永続ブロックストレージ

EBS は EC2 に接続して使う永続ブロックストレージ。物理サーバーの「内蔵 HDD/SSD」に相当し、EC2 を停止してもデータが残る。SSD/HDD のボリュームタイプを選択でき、スナップショット・暗号化・サイズ拡張を柔軟に行える。AWS の中核ストレージサービスの一...

EC2 にアタッチして使う永続ブロックストレージ。SSD/HDD・暗号化・スナップショットに対応した「クラウドの仮想ディスク」。


1. 概要(端的に)

EBS は EC2 に接続して使う永続ブロックストレージ。物理サーバーの「内蔵 HDD/SSD」に相当し、EC2 を停止してもデータが残る。SSD/HDD のボリュームタイプを選択でき、スナップショット・暗号化・サイズ拡張を柔軟に行える。AWS の中核ストレージサービスの一つ。


2. 何ができるか

  • EC2 にディスクをアタッチ:root ボリューム + 追加ボリューム
  • ボリュームタイプ選択:gp3 / gp2 / io2 / io1 / st1 / sc1
  • スナップショット:S3 にバックアップ(差分のみ転送)
  • 暗号化:KMS で保存時暗号化(追加コストなし)
  • サイズ・タイプ変更:稼働中でも調整可(Elastic Volumes)
  • Multi-Attach:1 ボリュームを複数 EC2 で共有(io1/io2 のみ)
  • AZ 内冗長化:単一 AZ 内で自動的に複製保管

3. 特徴

観点特徴
永続性EC2 停止・終了してもデータ保持(オプション次第)
AZ 制約単一 AZ 内のみ。別 AZ にはスナップショット経由で移動
耐久性99.8〜99.999%(タイプによる)
可用性単一 AZ 障害で停止リスクあり
接続1 EC2 に複数アタッチ可(Multi-Attach は io1/io2 のみ)
暗号化KMS で透過暗号化(パフォーマンス影響なし)

EBS と Instance Store の違い

観点EBSInstance Store
永続性○(EC2 停止後も残る)×(EC2 終了で消える)
性能高(タイプによる)最高(直結 NVMe)
サイズ変更×
スナップショット×
コストGB 単価EC2 料金に込み

4. 仕組み

EBS は 「ボリューム」単位 で管理し、EC2 にアタッチして利用する。物理的には AWS 内部のストレージシステムに置かれ、ネットワーク経由で EC2 から接続される。

構成要素

  • ボリューム:仮想ディスク本体(タイプ・サイズ・IOPS・スループット を指定)
  • アタッチ:EC2 にデバイス名(/dev/sda1 等)で接続
  • スナップショット:S3 への差分バックアップ
  • 暗号化キー:AWS マネージドキー or カスタマーマネージドキー(CMK)
  • タグ:管理用のメタデータ

ボリュームタイプ概要

タイプ用途IOPS(最大)スループット
gp3(標準推奨)汎用 SSD16,0001,000 MB/s
gp2旧汎用 SSD16,000250 MB/s
io2 Block Express超高 IOPS SSD256,0004,000 MB/s
io1高 IOPS SSD(旧)64,0001,000 MB/s
st1スループット最適化 HDD500500 MB/s
sc1コールド HDD(最安)250250 MB/s

詳細は EBS-VolumeTypes ノート参照。

動作の流れ

  1. ボリューム作成:タイプ・サイズ・AZ を指定
  2. EC2 にアタッチ:起動時 or 後付け
  3. OS 認識/dev/xvdb 等として認識
  4. フォーマット・マウント:mkfs / mount
  5. 使用開始:通常のディスクとして読み書き
  6. スナップショット:定期バックアップ(増分)

Multi-Attach

io1/io2 ボリュームのみ、最大 16 EC2 へ同時アタッチ可能。クラスタ FS(GFS2 等)と組み合わせて Active-Active 共有ストレージを構築できる。ただし、ファイルシステムは Multi-Attach 対応のものを使う必要がある。


5. ユースケース

ユースケース 1:EC2 のルートディスク

すべての EC2 が gp3 などの EBS をルートディスクとして使う。

ユースケース 2:DB サーバーのデータディスク

RDS を使わず EC2 で MySQL を動かす場合、io2 で高 IOPS 確保。

ユースケース 3:アプリケーションのデータ領域

ログ・キャッシュ・アップロードファイルの保存先。

ユースケース 4:定期バックアップ(スナップショット)

日次でスナップショット → 障害時に復元。

ユースケース 5:Multi-AZ 移行

スナップショット → 別 AZ でボリューム復元 → EC2 起動。

ユースケース 6:DR

スナップショットを別リージョンへコピーして災害復旧用に保管。


6. 関連用語

  • EC2 — EBS をアタッチする本体
  • EBS-VolumeTypes — ボリュームタイプ詳細
  • EBS-Snapshot — EBS のバックアップ
  • EBS-MultiAttach — 共有アタッチ機能
  • AMI — EBS スナップショットがベース
  • KMS — 暗号化キー管理
  • AWS-Backup — EBS の自動バックアップ

7. 関連サイト

AWS 公式

参考


🎓 試験での出題傾向

試験重要度主な出題パターン
CLFEBS の概念、永続ストレージ
SAAボリュームタイプ選定、暗号化、Multi-Attach、DR
DVAアプリの I/O 要件に応じた選定
SOAパフォーマンスチューニング、スナップショット運用、コスト