AWS Wavelength とは?5G キャリア網内の超低遅延 AWS

AWS Wavelength は 通信事業者の 5G データセンター内に AWS インフラを配置するサービス。モバイル端末からインターネットを経由せず、5G 網内で直接 AWS サービスにアクセスできるため、1 桁 ms のレイテンシ を実現する。AR/VR・自動運転・産業...

通信キャリアの 5G ネットワーク内に AWS インフラを設置し、モバイル端末から超低遅延でアクセス可能にするサービス。


1. 概要(端的に)

AWS Wavelength は 通信事業者の 5G データセンター内に AWS インフラを配置するサービス。モバイル端末からインターネットを経由せず、5G 網内で直接 AWS サービスにアクセスできるため、1 桁 ms のレイテンシ を実現する。AR/VR・自動運転・産業 IoT など超低遅延が必要なエッジワークロードに最適。


2. 何ができるか

  • 5G 通信網内での AWS 実行:EC2 / EBS / VPC を 5G エッジに展開
  • 超低遅延通信:1 桁 ms のレイテンシ
  • モバイルキャリア統合:Verizon(米)、KDDI(日本)、Vodafone 等
  • VPC 拡張:通常 VPC を Wavelength Zone に拡張する形で利用
  • AWS リージョン親和性:背後の AWS リージョンと同じ API/SDK で操作

3. 特徴

観点特徴
ネットワークキャリアの 5G 網内
レイテンシ1 桁 ms(モバイル → エッジまで)
対象キャリアVerizon / KDDI / Vodafone / SK Telecom 等
対応サービスEC2 / EBS / VPC / ECS / EKS(限定的)
ユースケースリアルタイム処理(AR/VR・自動運転・IoT)
コスト通常 EC2 より高い(キャリア料金加算)

Local Zones / Outposts との比較

サービス配置場所主な用途
Wavelength5G キャリア網内モバイル超低遅延
Local Zones主要都市のエッジ都市部の低遅延
Outposts顧客 DCデータ主権・自社 DC 連携

4. 仕組み

Wavelength は 「Wavelength Zone」という特殊な AWS ゾーンとして動く。

構成要素

  • Wavelength Zone:キャリア DC 内に設置された AWS インフラ
  • キャリア IP(Carrier IP):5G 網内でのみ到達可能な IP
  • VPC 拡張:通常 VPC のサブネットを Wavelength Zone に追加
  • Carrier Gateway:5G 網との接続点

動作の流れ

  1. AWS リージョン(例:東京)にメイン VPC を作成
  2. その VPC を Wavelength Zone(KDDI 大阪等)に拡張
  3. Wavelength Zone のサブネットに EC2 を起動
  4. モバイル端末(5G)が キャリア IP で EC2 にアクセス
  5. パケットは 5G 網内で完結 → 超低遅延

接続パターン

[モバイル端末(5G)]
   ↓ 5G キャリア網
[Wavelength Zone の EC2]
   ↓ AWS バックボーン
[AWS リージョンの DynamoDB / S3]

→ ユーザーに近い処理は Wavelength で、データ永続化はリージョンで。


5. ユースケース

ユースケース 1:AR / VR

スマホ AR アプリ。レンダリングを Wavelength で行い、低遅延で表示。

ユースケース 2:自動運転・コネクテッドカー

車両 → 5G → Wavelength の超低遅延通信で安全制御支援。

ユースケース 3:産業 IoT

工場内ロボット制御。1 ms 遅延でリアルタイム連携。

ユースケース 4:クラウドゲーミング

スマホゲームのレンダリングを Wavelength で行い、入力 → 描画を高速化。

ユースケース 5:ライブ配信

低遅延映像配信・スポーツ実況。


6. 関連用語

  • EC2 — Wavelength Zone でも起動可能
  • Local-Zones — 都市部のエッジ AWS
  • Outposts — 顧客 DC のエッジ AWS
  • VPC — Wavelength は VPC を拡張する

7. 関連サイト

AWS 公式

参考


🎓 試験での出題傾向

試験重要度主な出題パターン
CLF出題なし
SAA「モバイル超低遅延」シナリオで稀に登場
DVA出題なし
SOA出題ほぼなし