ネットワーク

VPC Peering とは?2 VPC 間の 1 対 1 接続と Transitive 不可問題

VPC Peering は 2 つの VPC を直接接続する機能。インターネット経由ではなく AWS バックボーン で接続するため、低遅延・低コスト・暗号化済み。同一アカウント内でも別アカウント・別リージョン間でも接続可能。3 つ以上の VPC を相互接続するなら Tran...

2 つの VPC を 1 対 1 で接続する機能。AWS バックボーン経由で低遅延・低コスト。


1. 概要(端的に)

VPC Peering は 2 つの VPC を直接接続する機能。インターネット経由ではなく AWS バックボーン で接続するため、低遅延・低コスト・暗号化済み。同一アカウント内でも別アカウント・別リージョン間でも接続可能。3 つ以上の VPC を相互接続するなら Transit Gateway が推奨。


2. 何ができるか

  • 2 VPC の接続:同一 / 別アカウント / 別リージョンも可
  • AWS バックボーン経由:暗号化・低遅延・帯域保証
  • プライベート IP 通信:パブリック IP 不要
  • 追加料金:接続自体は無料、データ転送料のみ
  • CIDR 重複不可:両 VPC の CIDR が重ならないこと

3. 特徴

観点特徴
接続単位2 VPC(1 対 1)
CIDR 制約重複不可
遷移性なしA↔B、B↔C があっても A↔C は通じない(Transitive 不可)
ルート設定両 VPC のルートテーブルに相手 CIDR ルート追加
SG 越えSG ID で許可可(PCX 経由でも)
対応同一/別アカウント、同一/別リージョン
料金接続無料、データ転送料金あり

Transitive Peering 不可問題

VPC-A ↔ Peering ↔ VPC-B ↔ Peering ↔ VPC-C
       
↑ A↔B、B↔C は通じる
↑ A↔C は通じない(B 経由不可)

→ A と C も通信したいなら A↔C の Peering を別途張るTransit Gateway を使う

N VPC のメッシュ問題

N 個の VPC を全 Peering で相互接続するには N×(N-1)/2 接続必要:

  • 5 VPC → 10 Peering
  • 10 VPC → 45 Peering
  • 20 VPC → 190 Peering

→ 規模が大きくなったら Transit Gateway へ。


4. 仕組み

VPC Peering は AWS バックボーン上に張られた論理リンク。物理的にはバックボーンを通り、インターネットを経由しない。

動作の流れ(接続作成)

  1. VPC-A から VPC-B へ Peering リクエスト
  2. VPC-B 側で承認(別アカウントなら相手アカウントが承認)
  3. 両 VPC のルートテーブルに相手 CIDR 追加
  4. SG / NACL で通信許可
  5. 接続完了:プライベート IP で相互通信可能

ルートテーブル例

VPC-A(10.0.0.0/16)のルートテーブル:
  10.0.0.0/16 → local
  192.168.0.0/16 → pcx-xxx(Peering)

VPC-B(192.168.0.0/16)のルートテーブル:
  192.168.0.0/16 → local
  10.0.0.0/16 → pcx-xxx(Peering)

SG 越え

  • 同一リージョンの Peering なら 相手 VPC の SG ID をソースに指定可
  • 別リージョンの Peering では SG ID 指定不可(CIDR 指定)

5. ユースケース

ユースケース 1:本番 VPC と分析 VPC の接続

本番データを別 VPC(分析チーム)から参照。

ユースケース 2:マルチアカウント環境

セキュリティ・本番・開発を別アカウントで管理し、Peering で連携。

ユースケース 3:M&A 統合

買収先企業の VPC との接続。

ユースケース 4:マイクロサービス分離

サービスごとに VPC を分け、必要な間だけ Peering。

ユースケース 5:DR

別リージョンの DR VPC との接続。


6. 関連用語


7. 関連サイト

AWS 公式

参考


🎓 試験での出題傾向

試験重要度主な出題パターン
CLFVPC 間接続の存在
SAAPeering vs TGW 選定(頻出)、Transitive 不可
DVA出題稀
SOAPeering 運用・トラブルシュート